2022.10.19
クリニック開業のための物件情報の集め方
『開業に良い場所を見つけたい』と言うのは、誰もが共通して思うことですが、誰にも共通して良い場所と言うのはありません。いい場所というのはまずご自身のクリニックに最適かどうかを判断基準にして選びましょう。
診療圏の考え方
2020年に厚労省が『開業規制』と言われるような指針を出して来た様に、都市部では数の上では開業医が過剰であるとされています。競合の多い中で、新規開業する場合に一番必要なことは、患者さんを引きつけるために、あなたのクリニックは他と比べて何を提供できるかというところでしょう。
場所が分かりやすい・クリニックがキレイだ、と言う目に見える魅力はもちろん、職員さんも含めた感じの良さ、ドクターの医療技術の信頼性なども、とても大切な要素になります。
世の中の一般のお仕事と同様にクリニックもマーケティング的な考え方を持って、差別化を推し進めなければなりません。
郊外で開業する場合は戸建てとテナント開業のどちらが良いか
戸建てとテナント開業のどちらが良いかという事は、単純に準備出来る資金の問題で判断出来ます。
投資の中で借入をして良いのは、利益を生み出す部分に限ります。
戸建て開業を考えた場合、多くの場合、自宅を併設するプランを勧められる事があります。
関係する業者さんからは、色々なメリットが有る様な説明を受けると思いますが、単純に、建築会社の売上げと利益が上がる事が目的である場合が多いです。
新たに土地を購入したり、住宅や私的な目的に掛けるお金は、開業が成功してからの所得をまわすことが本来の姿であって、開業資金と共に借入をして支払うものではありません。
開業のリスクを少なくするためにも、初めの投資は直接売上げを上げる部分に集中することが求められます。
土地を所有しているか自己資金で購入出来るのであれば、融資を受けてクリニックの建物を新築しても良いと思います。
物件情報の集め方
開業支援を行う色々な会社に依頼すれば診療圏調査を無料で行ってくれます。いくつか市販の患者推計のソフトがありますが、 結局はサンプリングの統計値ですので、地域性や専門性など結構アバウトな感じで算出されますので、それをそのまま受け入れることはリスクが高いと思われます。
地元の開業支援会社などに声をかけ、提案された土地や施設などを実際に見て回って、国勢調査などで出された周辺の人口データなどと合わせて決めるのが良いでしょう。